意外と知らない?テラリウムに向いている用土選びについて
こんにちは。
最近、商品をご購入頂くほか、テラリウムの教室をする機会も増えてきました。
お客様に喜んで頂けて、大変嬉しいことです。
さて、テラリウムには、用土選びも大切です。
最近ではテラリウム用の土が販売されていますが、
500gくらいのものが800円で販売されていたり…。
なかなか高額ですよね。
ホームセンターに行けば、園芸用の土が2kgで500円弱で売られているのに…なんてよく思います。
「でも、どの土を選べばいいかなんてわからない!」という方もいらっしゃると思います。
今回の記事では、そんな方向けに、用土選びのコツやブレンドの仕方をお教えします。
テラリウムに最適な用土
粒子が細かく植えつけやすいもの、菌が増殖しにくいもの、
壁を作るならある程度固まりやすいものを使う必要があります。
ブレンドのパターンを覚える
用土のブレンドには、ある程度パターンがあります。
パターン1 赤玉土だけのシンプルな用土
赤玉土だけでテラリウムを作るパターン。
メリット :最も手軽に用意ができること。
デメリット:他に土がブレンドされておらず、水の腐敗や菌の増殖を防ぐことができない。
盆栽用としても使われ、ホームセンターや東急ハンズなどに行くと、
盆栽用の土として売られていることもあります。
パターン2 パターン1に土をブレンドする。
赤玉土をベースに、様々な土を配合します。
クリエイターたちの間では、パターン2が最も使われおり、
中でもよく見られるパターンは、赤玉土+バーミキュライト+燻炭
ここにクリエイターによって、ピートモスを加えたり、富士砂を加えたりします。
メリット :テラリウムが長持ちする。水の腐敗や菌・藻の増殖を防ぐ。
また、自分で配合すると用土の費用を抑えられる。
デメリット:配合に手間がかかる。
また、中~大容量の土をまとめて購入するため、保管スペースが必要。
ブレンド方法については、クリエイターによって様々な思想があり、
たとえば「ピートモスは有機物のため分解されるので使わない」といった考え方もあるようです。
パターン3 壁を造形しやすいブレンド
ケト土や造形君を使うパターンです。
この土は、テラリウムの側面に張り付けて壁を造形するときに使われます。
メリット :年度のように造形しやすく、
デメリット:水はけが悪い。
そのため、赤玉土や乾燥水ゴケを混ぜて、保水性や抗菌性を高める人もいる。
造形君は樹皮培養土でできており、コケとの相性も良いことから、
筆者もテラリウムづくりの際に、土として使用することがあります。
その際は、珪酸塩白土をビンの底に敷き、水の腐敗を防ぐようにしています。
粘土のように造形しやすい事から、コケ玉づくりに使用するクリエイターもいます。
※ただ、前述の通り水はけが悪いため、コケ玉に植えた植物が根腐れしたり、
乾燥するとなかなか水を吸ってくれないことから、
個人的には苔玉作りに使用するのはあまりオススメしません。
パターン4 かわいらしくカラーサンド
カラーサンドを使うことで、鮮やかなサンドアートのテラリウムを作れます。
メリット :色鮮やかなかわいらしいテラリウムが作れる。
デメリット:サンドアートのテクニックが必要。
また、カラーサンドだけでテラリウムを作ると長持ちしない。
※筆者の体験談ですが、カラーサンドだけで作った場合2週間でカビました。
筆者としては、テラリウムを長持ちさせるため、
パターン2のブレンド用土を混ぜることをオススメします。
オリジナルで土をブレンドするコツ
オリジナルで土を自在にブレンドできるようになるためには、土の特徴を覚える必要があります。
土の種類を覚える
土にもそれぞれ特徴があります。
ここでは、以下のように簡単に特徴を書きだします。
赤玉土
保水性と排水性がともに高く、多くの植物の栽培に適した土です。
pH6程度の弱酸性です。
テラリウムに用いるものとしては、以下をオススメします。
・焼成タイプであること。(無菌である)
・できるだけ小さい粒。(0.2~0.5mm)
バーミキュライト
土壌改良材として用いられ、通気性、保水性、保肥性に優れています。
用土に加えるとキラキラ光り、見た目が美しくなります。
富士砂
黒色が美しく、水の腐敗を防ぐ役割をします。
一般に庭園材料としてしようされ、
ピートモス
泥炭化したミズゴケ類などを脱水し、細かく粉砕したものです。
クッション性があるので、コケが植えやすくなります。
くん炭
もみがらを低温でいぶし、炭化させたものです。
ラン藻など藻類が生えるのを防ぐことができます。
珪酸塩白土
おもに土壌改良に使用され、菌の発生を抑え、不純物を吸着する働きがあります。
容器内を清潔に保つために使用します。
土を使いこなして、コケテラリウムを楽しもう!
近年、だんだんテラリウムの人気が高まってきたこともあり、
購入する人と同じように、自分でテラリウムを作ってみたいという人も増えてきました。
今回の記事を読むことで、テラリウムづくりが楽しくなると嬉しいです。